疾患別 胡桃(くるみ)の働き!

心疾患

コレステロール値が高いと心臓に負担がかかります。アメリカでは胡桃(くるみ)のコレステロール低下効果が医学的に示唆されており、効果効能表示が承認されています。

研究発表:アルテミス・P・シモポロス医学博士

研究機関:米国遺伝学・栄養学・保健センター所長

研究内容:「胡桃(くるみ)は多価不飽和脂肪酸オメガ6とオメガ3脂肪酸の比率が4:1という、完璧にバランスのとれたユニークな食品である。4:1という比率は、突然死のリスクを抑制することがリヨン心臓試験で明らかにされている」と言っています。
シモポロス博士によれば、オメガ3脂肪酸は血中LDL(悪玉)コレステロール値を低下させ、HDL(善玉)コレステロール値を維持または上昇させるということです。

研究発表:2004年3月31日

研究機関:米国食品医薬品局(FDA)

研究内容:「研究によれば、低飽和脂肪・低コレステロール食の一部として1日1.5オンスの胡桃(くるみ)を摂取し、摂取熱量を増加させなければ、冠動脈性心疾患のリスクが抑制できるということが裏付けられるが、断定はできない。
脂肪[および熱量]含有量については栄養情報参照」。

研究発表:チャオら、Journal of Nutrition, 0022-3166/04 (2004年11月)

研究機関:ペンシルベニア州立大学

研究題名:「食事性アルファリノレン酸は高コレステロール血症の男女における炎症性・脂質心臓血管系危険因子を抑制する」

被験者:中等度の高コレステロール血症を有する男性20名(年齢36~60歳)と女性3名(年齢55~65歳)

研究内容:食事3種、3期間を用いた無作為化対照クロスオーバー試験。飽和脂肪とコレステロールが低く多価不飽和脂肪酸が高い食事について、アルファリノレン酸の高い食事(ALA食)とリノレン酸の高い食事(LA食)の2種を平均的な米国人の食事(AAD)と比較した。
多価不飽和脂肪酸の高い2種の食事では、総脂肪の半分を胡桃(くるみ)と胡桃(くるみ)油に由来するものとした。これは胡桃(くるみ)や胡桃(くるみ)油が多価不飽和脂肪酸、特にアルファリノレン酸を豊富に含むからである(胡桃(くるみ)100グラム中、リノレン酸38グラム、アルファリノレン酸9グラム。胡桃(くるみ)油100グラム中、リノレン酸53グラム、アルファリノレン酸10グラム)。
ALA食では小さじ1杯のアマニ油を使用した。

研究結果:平均的な米国人の食事と比べて、胡桃(くるみ)を取り入れたLA食とALA食では総コレステロールが11パーセント、LDLが11~12パーセント、トリグリセリドが18パーセント低下した。この食事を6週間続けたところ、LA食とALA食の両方でC反応性タンパクが低下したが、特にALA食の低下幅が大きかった。
「結論として、多価不飽和脂肪酸、特にアルファリノレン酸の豊富な食事は、脂質とリポタンパクの濃度を低下させて血管の抗炎症作用を生じさせることで心保護作用をもたらす。複数の心臓血管系疾患リスクに対してアルファリノレン酸が著明で有益な効果をもたらすということから、心臓血管系疾患リスク抑制に対して潜在的に重要な役割を果たす可能性がさらに強調される」。

研究発表:ロスら、Circulation: Journal of the American Heart Assoc. (オンライン 2004年3月22日 出版 2004年4月6日)

研究機関:バルセロナ・ホスピタルクリニック

研究題名:「胡桃(くるみ)食は高コレステロール血症患者の内皮機能を改善する:無作為化クロスオーバー試験」

被験者:高コレステロールの男女21名(年齢25~75歳)

研究内容:8週間無作為化クロスオーバー試験。コレステロールを低下させる地中海食と、熱量と脂肪量はこれと同等で一価不飽和脂肪由来熱量の約32パーセントを被験者の総摂取熱量に応じて1日約1.4~2.3オンス(40~65グラム、8~13粒に相当)の胡桃(くるみ)で代替した食事。参加者はそれぞれの食事を4週間続けた。

研究結果:地中海食と比べて、胡桃(くるみ)食では内皮依存性血管拡張が64パーセント増強し、血管細胞接着分子-1の濃度が20パーセント低下した。先行試験と同様、胡桃(くるみ)食では総コレステロールとLDLコレステロールが低下した。これらの結果から、健康的な食事に胡桃(くるみ)を取り入れるべきとする見解がさらに裏付けられると結論。
(胡桃(くるみ)は植物系オメガ3脂肪酸の一種であるアルファリノレン酸ALA)が豊富な点が他のどのナッツ類とも異なり、この特徴により抗アテローム発生性が増強される可能性があると研究者は指摘している。
また、胡桃(くるみ)にはアミノ酸のL-アラギニンとビタミンE由来のガンマトコフェロールも大量に含まれ、有害な血管閉塞を予防するのに有効であると記されている。)

研究発表:イワモトら、European Journal of Clinical Nutrition, 56,629-637 (2002年7月)

研究機関:九州大学

研究題名:「胡桃(くるみ)摂取中の日本人男女における血清脂質プロフィール」

被験者:健常女性20名、健常男性20名

研究内容:4週間一重盲検クロスオーバー対照試験。参加者を混合自然食2群のいずれかに無作為割付。4週経過後に各群の食事を入れ替えた。

研究結果:「悪玉」LDLコレステロールが男性で8.9パーセント、女性で10.6パーセント低下した。総コレステロールは男性で3.8パーセント、女性で4.9パーセント低下した。
「善玉」HDLコレステロールに有意な変化は認められなかった。

研究発表:フェルドマン、Journal of Nutrition, 132 (5S) (2002年5月)

研究機関:ライフサイエンス研究所、米国栄養学会

研究題名:「胡桃(くるみ)と冠動脈性心疾患の健康上の有益な関係に関する科学的エビデンス」

被験者:冠動脈性心疾患のリスクにある米国の成人人口を代表すると思われる被験者200名

研究内容:ピアレビューの行われたヒト臨床胡桃(くるみ)介入対照試験5件の科学的レビュー

研究結果:主要な試験結果から、
(1)胡桃(くるみ)摂取により体重の正味増加は生じない
(2)胡桃(くるみ)により血清コレステロールと心疾患の相対リスクが30~50パーセント低下する
(3)胡桃(くるみ)は多価不飽和脂肪(オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸)を含有している点でユニークなナッツであることが示唆される。

研究発表:ムニョザら、Journal of Lipid Research, 42,2069-2076 (2001年12月)

研究機関:バルセロナ・ホスピタルクリニック/ローマリンダ大学

研究題名:「ヒトHepG2細胞を有する高コレステロール血症男性において胡桃(くるみ)の豊富な食事はLDLの低下を増強する」

被験者:多遺伝子性高コレステロール血症男性10名

研究内容:無作為化クロスオーバー摂食試験。地中海式コレステロール抑制食をコントロールとし、この食事と同様の構成で不飽和脂肪由来熱量の35パーセントを胡桃(くるみ)で代替した食事をそれぞれ6週間ずつ摂食させた。

研究結果:胡桃(くるみ)食では血清中の総コレステロールが4.2パーセント、LDLコレステロールが6.0パーセント低下した。
研究者らによれば、胡桃(くるみ)食のほうがコレステロールを低下させる地中海食より成績がよく、摂取熱量が多くても体重増加がみられなかった。

研究発表:アンダーソンら、Journal of Nutrition, American Society for Nutritional Sciences, 0022-3166 (2001年8月)

研究機関:カリフォルニア大学デービス校

研究題名:「胡桃(くるみ)のポリフェノールはin vitroでヒト血漿とLDLの酸化を阻害する」

研究内容:ポリフェノールの豊富な胡桃(くるみ)抽出物をin vitroで調べ、in vitroにおける血漿とLDLの酸化に対する阻害能をエラグ酸と比較した。酸化ストレス中のLDLに対する作用も比較した。

研究結果:胡桃(くるみ)のポリフェノールはin vitroの血漿とLDLの酸化に対して有効な阻害物質である。

研究発表:2001年7月、アルマリオら、American Journal of Clinical Nutrition, 74:72-9

研究機関:カリフォルニア大学デービス校

研究題名:「複合高脂血症における血漿中の脂肪酸とリポタンパクに対する胡桃(くるみ)摂取の効果」

被験者:男性7名、閉経後女性16名

研究内容:参加者は自由生活条件下で次に示す順番に従って4種の食事を摂取した。 (1)通常の食事
(2)通常の食事+胡桃(くるみ)
(3)低脂肪食
(4)低脂肪食+胡桃(くるみ)

研究結果:地心臓血管系疾患を促進すると考えられている小粒子LDLの割合は、胡桃(くるみ)を取り入れない場合と比べて、通常の食事+胡桃(くるみ)で27パーセント、低脂肪食+胡桃(くるみ)で7パーセント低下した。

研究発表:ザボンら、Annals of Internal Medicine, 132(7):538-46 (2000年4月)

研究機関:バルセロナ・ホスピタルクリニック/ローマリンダ大学

研究題名:「高コレステロール血症の男女において一価不飽和脂肪を胡桃(くるみ)で代替すると血清脂質プロフィールが改善する」

被験者:コレステロール値が高い男女49名

研究内容:バルセロナ・ホスピタルクリニック脂質科にて実施 12週間無作為化クロスオーバー摂食試験
自由生活試験…参加者は自宅で食事を準備
コレステロールを低下させる地中海食
地中海食に含まれる一価不飽和脂肪の一部を胡桃(くるみ)で代替した食事

研究結果:LDLコレステロールが5.9パーセント、総コレステロールが4.1パーセント低下し、コレステロールを低下させる地中海食より成績がよかった。 (研究者らは、胡桃(くるみ)食を摂取する被験者は熱量が増加するにもかかわらず体重増加が生じないことも指摘した。)

研究発表:ラベルリーヌら、Preventive Medicine, 28:333-9 (1999年4月)

研究機関:グルノーブル大学

研究題名:「血中コレステロールと胡桃(くるみ)摂取:フランスにおける横断調査」

被験者:年齢18~65歳の男女793名

研究内容:横断調査

研究結果:血中HDLコレステロールとアポA1に対する胡桃(くるみ)摂取の有益な効果は特に注目される。
なぜなら、これらの脂質パラメータは心臓血管系疾患の罹患率と逆相関することが判明しているためである。

研究発表:チザムら、European Journal of Clinical Nutrition, 52(1):12-6 (1998年1月)

研究機関:オタゴ大学(ニュージーランド、ダニディン)

研究題名:「中等度高脂血症被験者において、胡桃(くるみ)の豊富な食事は血漿脂肪酸プロフィールに良好な影響を与える」

被験者:男性21名

試験の説明:無作為化クロスオーバー試験

研究結果:胡桃(くるみ)食では総脂肪摂取量に意図せぬ増加が生じたにもかかわらず、主要脂質分画の脂肪酸プロフィールの示した変化は心臓血管系疾患リスクの抑制が期待されるものだった。

研究発表:1993年3月、サバテら、New England Journal of Medicine, 328:603-7

研究機関:ローマリンダ大学

研究題名:「正常男性の血清脂質値と血圧に対する胡桃(くるみ)の効果」

被験者:コレステロール正常男性18名

研究内容:8週間無作為化クロスオーバー摂食試験 米国心臓協会が推奨する全米コレステロール教育プログラムのステップワン食と、この食事に含まれる飽和脂肪の一部を胡桃(くるみ)で代替した食事。

研究結果:胡桃(くるみ)食では、LDLコレステロールが16パーセント、総コレステロールが12パーセント低下し、コントロールのステップワン食より成績が良好だった。

研究発表:2007年1月16日付の『ニュートリション・ジャーナル』

研究機関:ペンシルベニア州立大学

研究題名:必須オメガ3脂肪酸の一種のアルファリノレン酸(ALA)を豊富に含む胡桃(くるみ)が骨の分解を抑制することで骨格系に有益であることを示す臨床研究

研究結果: この研究は、ヒトにおいて骨の健康状態に対する植物性オメガ3脂肪酸(ALA)供給源の効果を評価した最初の研究です。
今回の研究結果から、アルファリノレン酸の摂取量が増えれば骨の代謝が抑制され、骨の「分解」と「形成」の2つのバランスが「形成」の方に傾くということが示唆されました。
高齢化社会の今、怪我などによる骨折は治療の長期化など深刻な問題を引き起こします。普段から食生活などに気をつけ、骨を丈夫に保つことを考えていかなければいけません。
この研究は、ヒトにおいて骨の健康状態に対する植物性オメガ3脂肪酸(ALA)供給源の効果を評価した最初の研究です。今回の結果から、ALAの摂取量が増えれば骨の代謝が抑制され、骨の分解と形成のバランスが形成に傾くということが示唆されます。
胡桃(くるみ)に含まれるオメガ3脂肪酸が炎症や心臓・血管疾患のリスクを低下させ、インスリン抵抗性を抑制し、体重管理の助けになるとともに、脳機能に役立つ可能性も有する。

研究発表:2010/7/1

研究機関:バルセロナ大学病院

研究題名:スペインの一次脂質異常症患者における血清リン脂質中の脂肪酸と内膜中膜厚

被験者:無症状の一次 性脂質異常症患者451名(男性261名、女性190名、平均年齢45歳)

研究内容:このクロスオーバー研究は、不飽和脂肪酸を多く摂取することによる、虚血性心疾患(IHD)リスク のあるスペイン人被験者のアテローム性頸動脈硬化への影響を調べる

研究結果:一次性脂質異常症患者の頸動脈厚と、オレイン酸、αリノレン酸(ALA)、ドコサヘキサエン酸のリ ン脂質の割合の高さは逆相関していた。特定の脂肪酸を多く摂取することは、スペイン国民の虚血 性心疾患(IHD)発症を抑制する一手段となる可能性が示唆された。

研究発表:2009年7月

研究機関:Harvard School of Public Health

研究題名:胡桃(くるみ)摂取が血中脂質その他の心血管危険因子に及ぼす効果:メタ分析と系統的見直し

研究内容:この研究の目的は数種類の治験結果をとりまとめ、文献をレビューし、メタ解析をすることで、胡桃(くるみ)が血中脂質、その他の心血管疾患危険因子にもたらす効果

研究結果:対照食と比較すると、胡桃(くるみ)を補った食事は、総コレステロール値(TC)と LDLコレステロール濃度の低下に有意に影響したが、HDLコレステロール濃度とトリグリセリド(TG)濃度への有意な影響はなかった。追加所見において、胡桃(くるみ)が特定の抗酸化能と炎症マーカに有意な効果をもたらし、体重への有害影響はないことが示唆された。全体としては、この短期間の治験中、胡桃(くるみ)を豊富に含む食事による、TC値と LDLコレステロール値の有意な低下が確認された。胡桃(くるみ)の摂取が心血管疾患リスクと体重に及ぼす影響を言うためには、より規模の大きい長期の治験が必要である。

研究発表:2009年5月

研究機関:Loma Linda University

研究題名:胡桃(くるみ)と脂肪性の魚が、通常〜軽度の脂質異常症患者の血清脂質画分に及ぼす影響:無作為化対照試験

被験者:正常〜軽度の脂質異常症患者25名

研究内容:胡桃(くるみ)と魚油(海産性 n -3系脂肪酸)を、虚血性心臓病(CHD)の一次予防に奨励されている量で摂取した場合、血清脂質マーカに同様の効果をもたらすか

研究結果:胡桃(くるみ)食では、対照食と魚食よりも総コレステロール(TC)と LDLコレステロール値が低くなった。魚食は対照食と比べてトリグリセリド(TG)を低下させ、HDLコレステロール濃度を上昇させた。健康な食事に胡桃(くるみ)と魚油を含めることで、血中コレステロールとトリグリセリド濃度が低下し、被験者の CHDリスクが改善する結果となった。

研究発表:2007年6月

研究機関:Ann Intern Med.2007 Jun11;167(11):1195-1203

研究題名:伝統的な地中海食のリポタンパク質酸化への効果:無作為化試験

被験者:心血管リスクの高い55〜80歳の男女372名を被験者

研究内容:1) バージンオリーブオイルを含めた地中海食
2) ミックスナッツ(くるみ15g、ヘーゼルナッツ7.5g、アーモンド7.5g)を含めた地中海食
3カ月経過した時点で、被験者の酸化ストレスマーカの変化を評価した。

研究結果:3カ月の介入後、LDL値は2つの地中海食群で低下した(オリーブオイル群−10.6U/L、ナッツ群 −7.3U/L)。一方、低脂肪群では変化は見られなかった。本研究の被験者に見られた、LDLコレス テロールに対する酸化的損傷の減少は、地中海食が冠動脈性心疾患発症を予防する機序の1つで ある。

研究発表:2006年10月

研究機関:University of Barcelona, Hospital Clinic

研究題名:胡桃(くるみ)/オリーブオイルに富む高脂質食が食後の内皮機能に及ぼす急性効果

被験者:健康な成人12名、高コレステロール血症患者12名

研究内容:高脂肪食を摂取するクロスオーバー無作為化割り付け下で、空腹時と試験食摂取から4時間後の上腕動脈機能を評価

研究結果:胡桃(くるみ)食摂取後、どちらの群でも流量依存性拡張(FMD)が改善した。また炎症マーカである E-セレクションも、胡桃(くるみ)食摂取後に低下した。これを踏まえて研究者は「胡桃(くるみ)を高脂肪食に加えることで、酸化、炎症、又は内因性の NO合成阻害物質である非対称ジメチルアルギニン(ADMA)の変動とは無関係に、FMDを急速に改善することができる」と述べている。